●幻の名古屋弁と上州弁の真実●


■幻の名古屋弁■

以前テレビでタモリが、「エビフリャーがうみゃーでいかんわ、みゃーみゃー」
と名古屋弁をバカにしていましたが、さすがにそんなに「みゃーみゃー」と
言っている人はいないようです。まあ、あれは面白おかしく誇張して言って
いたのだと思いますが……。
実は私はもっと「みゃーみゃー」「にゃーにゃー」が聞けるものと、ひそかに
期待していたんですが、残念です。

愛知県には大きく分けて、三つの言語体系があるそうです。

尾張弁
愛知県西武で話されている方言です。
尾張の代表的な人物は織田信長と豊臣秀吉です。秀吉はともかく、信長の
キャラクター=冷徹な合理主義者、と尾張弁はミスマッチな感じがして
面白いです。
三河弁
愛知県東部で話されている方言です。尾張地方に越して来たばかりの
私には、全くわかりません。すみません。
名古屋弁
上記二大旧勢力と、中核都市・名古屋に全国から流入してきた、
日本各地の言葉が混ざり合って出来た、新しい方言です。
つボイノリオと竹下恵子によって完成されました(ウソ)。

■上州弁の真実■

●『…べえ』『…だっぺ』
上州弁の代表的なものです。私が子供の頃、年寄りが良くこう言っていました。
「上州のべえべえ言葉が無かったら鍋や釣瓶はどうするべえ」

★使用例

「早く会社にいくべえ」
「きょうは日曜だっぺ」
「そろそろメシにすべえ」
「さっき食ったばっかりだっぺ」
「ここはどこだっぺ?」
「あんたの家だっぺ」

というふうに使います。

『こええ』
これは「こわい」がなまったもの。
恐怖の意味ではなく、疲れた、という意味です。

★使用例

仕事の途中で「あーあ、こえー、一服するべえ。」

二日酔いの朝に「あー、こええ。ゆうべは飲みすぎた、梅酒」

というふうに使います。
『まーず』
「全く」「本当に」という意味。
『…だいね』
「だね」「だよね」という意味。
『…らいね』
「…するね」「…あるね」という意味。

★上記の言葉を組み合わせた使用例
1.「まーず、あの人はケチだいね」
2.「まーず今朝は冷えらいね」…ちなみに「冷える」「寒い」というのは
『しみる』と言います。これを使って言い換えると、
「まーず今朝はしみらいね」となります。
『肝(が)いれる』
「いれる」というのはおそらく『焦れる』という字を書くのではないかと思われます。
腹が立つ・頭にくる、という意味です。今様に言うなら「むかつく」ということになるでしょうか。

★使用例

「英語の先公には肝いれたべ。全然わかんねえのに俺のこと当てやがって」

というふうに使います。ちなみにこれは男子高校生ではなく、女子高生の発言です。
群馬では、年配の女性だけでなく、若い人も自分のことを『俺』と言います。
他県の人がこれを聞くと、やっぱり常習はカカア天下の国だなあ。と、妙に納得するそうです。


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